2009年5月28日

OSX上のLaTeX+パワポで図を編集する

LaTeXでちょっと面倒だなと思うのが、図表の作成。
OSX上では、今のところこれが一番楽かなと思うので、メモ代わりに記述しておきます。

大まかな方針は次のとおり
  1. LaTeXではDVIを使わずに、PDFでプレビューする
  2. 図はパワーポイントで作図
  3. 図はPDFで保存し、直接LaTeXに読み込ませる
  4. 図は一ページ全体だけではなく、図中の必要な部分だけを表示できるようにする
図の作成
まずは、パワーポイントで普通に図を作成します。
一つの文書に対して、一つのファイルで、何枚も図を収録しておくと、管理が楽ですね。
そして、パワポのメニューから「プリント」を選択し、左下にある、「プレビュー」ボタンを押します。
そうすると、Previewが開き、編集中のファイルがPDFで表示されます。

次に、LaTeXに張り込みたいページを表示し、表示したい部分だけを「選択」ツールを使って選択し、コピーします。
こうすると、「ファイル」メニューの「クリップボードから新規作成」が使えるようになりますので、これをクリックします。

このファイルをPDFフォーマットで必要な場所に保存しておいて、LaTeXから直接呼び出すと、画像を張り込むことができます。

画像の張り込み
(ここからあとは、以前のエントリとほぼ同じです)
<準備>
最低限、プリアンブルに次の二つのパッケージを読み込むようにしておきます。
mediabbは、こちらにあります。
たぶん、graphicxの設定で、[dvipdfmx]はいらないみたい。
\usepackage{graphicx}
\usepackage{mediabb}
<コマンド>
\begin{figure}
\includegraphics[mediaboxonly=/CropBox,
width=30zw]{images/test.pdf}
\caption{PDF画像の張り込みテスト}
\label{test}
\end{figure}
これで、完了です。
この例では、画像の横幅を30文字相当にしていること(30zw)、画像を切り取りボックスで選択した部分のみ表示するように(/CropBox)しています。
もちろん、保存したページ全体を表示したければ、mediaboxonlyのオプションは不要です。
複数ページのPDFの場合は、最初のページだけが表示されるみたいなので、図は一ファイル一枚が無難でしょうね。
(たぶん、表示するページ番号を設定できるようになったとしても、画像を張り込むたびにPDFファイル全体が読み込まれるので、ものすごく重くなる。
あ、そうすると、プリアンブルでこのファイルで使用するPDFファイルを指定して、画像を利用する場面では、ページだけを指定するような仕様にすれば、画像用のファイルは一回読み込むだけでいいのかな?)

あとは、platexを実行した後、dvipdfmxを実行すれば、texファイルがPDFになります。
この辺の詳しい設定は、MacWikiが詳しいですね。
MacWikiでは、YaTeXの利用を前提に説明していますが、このLatexmkなどのスクリプトはすごく参考になります。


1 件のコメント:

モール さんのコメント...

よくやる間違いで、CropBoxをcropboxなどとしてしまうと、エラーが出て、タイプセットできません。
Runaway argument? ¥begin{document}
とかいうエラーが出てしまい、どこの問題か分からないことが多いですが、このミスということがけっこうあります。