2006年6月4日

教育用SNSは一般向けグループウェア

教育用の基礎的なコミュニティスペースを提供するelggを試してみた。
基本的な使い勝手はMixiにファイル共有システムがついたような感じ。手軽に自分用スペースを持てる。
基本機能は、ブログ、コミュニティ、RSSリーダー、情報公開範囲の限定(友人、一般など)、ファイル共有などがある。
特に便利だと感じたのは、タグ機能だ。
タグ機能はカテゴリとは異なり、一つの項目に複数のタグをつけられるうえに、ブログとコミュニティを横断的に検索して表示させることもできる。
最近のWeb上の機能で一度使うとやめられないのがこのタグだ。

個人メッセージの送信はなさそうに見えるけど、これはそういうポリシーなのかな。
ざっと試してみたところ、ユーザ名やブログのタイトル、中身、ファイル名など、日本語を使って問題がある場所は見当たらなかった。
日本語化自体もgettext対応なので、時間さえあればすぐにできそう。
すごく期待できるツールだ。

Podcastingにも対応していて、ファイル管理ツールでmp3ファイルをアップして、公開用にしてしまえば、ただちに、RSS経由でファイルがPodcasting用に公開される。
タグで公開内容を絞って、特定のタグにマッチするものだけを公開するRSSを作ることもできる。
むしろ、これがやりたいから、このツールを作ったのかな?と言いたくなるような機能だ。

個人メッセージが使えない(使えないように見えるだけ?)点だが、これは、コメントが全部メールで届くようになっているので、友人には自分のブログにコメントしてもらうようにすればよい。

文書については、MediaWikiと統合されているし、教育用ツールとしては、Moodleと統合されているから、まさに教育用のベースとして至れり尽くせりだ。

このツールは、単なるSNSとかコミュニティ管理ツールというのとはちょっと異なっていて、教育用と銘打っている。
一体何が他のツールと異なるのか考えてみると、このツールは既存の様々なツールからいろいろな機能を寄せ集めて、いらないものをそぎ落としたものと言えるかもしれない。
教育で一番必要なのは、自ら学ぶ力とそれを支える友人、チューターが身近にいること。
そう考えれば、コミュニティが作れることもわかるし、RSSリーダー経由で情報収集ができることもよくわかる。
レポートのやりとりはファイル共有で可能だ。
そして、勉強の成果をPodcastingという形で配信してもいいというわけだ。

しかし、考えてみれば、普通の人が仕事で使う分には、これぐらいの機能があれば十分な気もする。サイボウズとかは少々多機能すぎて、いらない機能が多すぎるのかなという感じだ。
そういう意味では、このツール、実は一般人向けのグループウェアとしても需要がありそうだ。

すでに実用レベルに達しているが、日本のユーザがメッセージが日本語化されていない段階で手を出すかはかなり疑問符がつく。
この点、メッセージの国際化の方法に関して具体的な説明があるので、これに従ってやってみれば、わりと簡単かもしれない。
ただ、メッセージが結構懇切丁寧なので、一人でやると相当時間がかかりそうだ。
誰か一緒にやらないかな?
それとももうやっている人がいたりするかなあ。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

はじめまして。
色々記事を拝見させて頂きましたが、私もGeeklogとJoyent(+Zimbra)などには大変興味があるので、おぉ、同士だぁ!と感激しコメントさせて頂きました。
個人的には、RoRを利用してJoyentっぽいツールを日本で提供したいなぁと考えてます。
Zimbraについては、この秋にも日本語化がリリース予定のようですが、必ず日本でも需要がありますよね。。

モール さんのコメント...

こんにちは。
Joyentっぽいツール、その後進んでいますか?
Joyentはベータテストに参加しましたが、なんかいまいちレスポンス悪し・・・で、使わなくなってしまいました。